「彼のことは好きだけれど、結婚してもうまくやっていけるのだろうか」
「彼女とは考え方が違いすぎる気がする」
「結婚の話が進むにつれて、相手の気になるところが増えてきた」
結婚を考えている相手に対して、このような不安を感じたことはありませんか?
お付き合いをしているときには、それほど気にならなかったことが、結婚を意識するようになってから気になり始めることがあります。
金銭感覚や生活習慣、仕事に対する考え方、親との付き合い方など、これから生活を共にすることを考えると、今まで見えていなかった違いに気づくこともあるでしょう。
そして、その違いが大きいほど、「本当にこの人と結婚して大丈夫なのだろうか」と悩んでしまうかもしれません。
私は夫婦問題カウンセラーとして、結婚後のさまざまな問題についてご相談をお受けしています。
その中で感じるのは、結婚後に問題になっていることの中には、交際中からすでに気になっていたことも少なくないということです。
「結婚すれば変わってくれると思っていた」
「そのうち理解してくれると思っていた」
「好きだったから、あまり深く考えなかった」
このようなお話を伺うことがあります。
もちろん、結婚前にすべての問題を予測することはできません。
しかし、今感じている不安をそのままにせず、お互いの考え方や価値観を理解しておくことは、結婚後の関係を築いていくうえでも大切なことだと思います。
今回は、結婚前に確認しておきたい価値観の違いや、結婚を迷ったときに考えていただきたいことをお伝えします。
価値観が違う相手とは、結婚しないほうがいいのでしょうか?
結論からお伝えすると、価値観が違うからといって、必ずしも結婚生活がうまくいかないわけではありません。
そもそも、育った環境も経験してきたことも違う二人が、すべて同じ考え方を持っていることのほうが難しいのではないでしょうか。
例えば、お金を使うことを楽しみたい人もいれば、将来のために貯蓄を優先したい人もいます。
休日は外出して過ごしたい人もいれば、自宅でゆっくり休みたい人もいます。
こうした違いがあること自体は、決して悪いことではありません。
問題になるのは、価値観が違ったときに、相手の考え方を受け入れられるか、二人で歩み寄ることができるかということです。
自分と違う考え方を持っているからといって、相手が間違っているわけではありません。
しかし、自分の考え方だけが正しいと思ってしまうと、相手の意見を受け入れることが難しくなります。
私は、結婚相手を考えるうえで大切なのは、価値観がどれだけ一致しているかだけではなく、違いがあったときにどのように向き合えるかだと思っています。
結婚前に確認しておきたい6つの価値観
結婚生活では、恋人同士のときとは違い、日々の生活に関わるさまざまな問題が出てきます。
そのため、結婚前に次のようなことについて話し合っておくことをおすすめします。
① お金に対する考え方
金銭感覚の違いは、結婚後の夫婦喧嘩につながりやすい問題の一つです。
例えば、一方は将来のために貯蓄をしたいと考えていても、もう一方は今の生活を楽しむことにお金を使いたいと考えているかもしれません。
また、生活費をどのように負担するのか、家計を誰が管理するのかについても、考え方が違うことがあります。
結婚前には、お互いの収入や支出、貯蓄に対する考え方だけでなく、借金やローンの有無など、生活に大きく関わることも確認しておきたいところです。
② 家事や生活習慣に対する考え方
交際中には気にならなかった生活習慣の違いも、一緒に暮らすようになると不満につながることがあります。
例えば、掃除の頻度や片づけ方、食事の時間、休日の過ごし方などです。
また、家事は女性がするもの、男性がするものといった固定的な考え方を持っている場合には、結婚後に負担が偏ってしまうこともあります。
どちらかが我慢するのではなく、お互いの仕事や生活状況に合わせて、どのように協力していくのかを話し合うことが大切です。
③ 仕事と家庭のバランス
結婚後も今の仕事を続けたいのか、転勤や転職があった場合にはどうするのか、共働きを希望しているのかなど、仕事に対する考え方も確認しておきたいことです。
特に、結婚後の働き方について、一方が当然だと思っていることを、もう一方はまったく違うように考えている場合もあります。
「結婚したら仕事を辞めてくれると思っていた」
「家事は分担するものだと思っていた」
このような認識の違いが、結婚後の不満につながることもあります。
④ 子どもや子育てに対する考え方
子どもを望んでいるかどうか、いつ頃考えているのか、子育てをどのように協力していきたいのかも、大切な話題です。
もちろん、将来のことですから、考え方が変わることもあるでしょう。
しかし、子どもを望むかどうかについて大きな違いがある場合には、簡単に歩み寄れる問題とは限りません。
相手がいつか考えを変えてくれるだろうと期待するだけではなく、今のお互いの気持ちを確認しておく必要があります。
⑤ お互いの親や家族との関係
結婚は二人の問題ですが、お互いの家族との関わりが生まれることもあります。
例えば、親との同居や近居、帰省の頻度、親からの援助や将来の介護などについて、考え方が違う場合もあるでしょう。
特に、一方が親の意見を優先し、もう一方の気持ちを十分に聞かないような場合には、結婚後に大きな不満につながることがあります。
大切なのは、親を大切にすることと、二人の生活を大切にすることのバランスを考えることです。
⑥ 喧嘩や話し合いに対する考え方
私は、この6つの中でも、特に大切にしていただきたいことがあります。
それは、意見が違ったときに、二人で話し合うことができるかということです。
どれほど価値観が似ている二人でも、結婚生活の中で意見が食い違うことはあります。
そのとき、一方が自分の意見を押し通そうとしたり、相手の話を聞かなかったりすると、問題を解決することが難しくなります。
反対に、考え方が違っていても、お互いの気持ちを聞き、納得できる方法を考えられる二人であれば、問題を乗り越えていける可能性があります。
結婚前には、何を話し合うかだけでなく、二人がどのように話し合っているかにも目を向けてほしいと思います。
「結婚すれば変わってくれる」という期待には注意が必要です
結婚を考えている方の中には、相手の気になるところがあっても、「結婚したら変わってくれるだろう」と考える方もいらっしゃいます。
例えば、
「今はお金遣いが荒いけれど、結婚すれば落ち着くだろう」
「今は家事をしないけれど、一緒に暮らせば協力してくれるだろう」
「喧嘩になると黙ってしまうけれど、結婚すればもっと話し合ってくれるだろう」
このような期待です。
もちろん、結婚をきっかけに生活習慣や行動が変わる方もいます。
しかし、結婚したという事実だけで、性格や考え方、長年身についた行動が自然に変わるとは限りません。
私は、相手が変わってくれることを前提に結婚を決めるのではなく、今の相手を理解したうえで、一緒に生活していけるかを考えることが大切だと思っています。
そして、気になる問題があるのであれば、結婚前にきちんと話し合い、改善に向けた行動が見られるかを確認しておくことも必要です。
価値観の違いには、歩み寄れるものと難しいものがある
価値観の違いは、すべて同じように考えてよいわけではありません。
例えば、休日の過ごし方が違う場合には、月に何回かは一緒に出かけ、それ以外はそれぞれの時間を楽しむなど、二人が納得できる方法を見つけられるかもしれません。
家事のやり方が違う場合にも、役割を分担したり、負担の少ない方法を考えたりすることができるでしょう。
しかし、子どもを望むかどうか、住む場所や働き方など、人生の大きな選択に関わる問題については、簡単に折り合いがつかないこともあります。
また、相手が嘘を繰り返す、約束を守らない、話し合いに応じないといったことがある場合には、単なる価値観の違いではなく、信頼関係の問題として考える必要があります。
さらに、暴力や威圧、人格を否定する言葉、強い束縛などがある場合には、歩み寄りを優先するのではなく、ご自身の安全を第一に考えてください。
大切なのは、どんな違いでも我慢して受け入れることではありません。
お互いに尊重できる違いなのか、それとも自分の人生や心の健康に大きく関わる問題なのかを見極めることです。
育った環境の違いが、結婚生活に影響することもある
私はカウンセリングの中で、相談者の方がどのような家庭で育ち、どのような考え方を身につけてきたのかを確認することがあります。
なぜなら、育った家庭で当たり前だったことが、その人の価値観や行動に影響している場合があるからです。
例えば、両親が協力して家事をしている家庭で育った人は、結婚後も夫婦で家事を分担することが自然だと考えるかもしれません。
一方、家庭内で家事の役割がはっきり分かれていた人は、同じような役割分担を想像していることもあるでしょう。
また、家族の中で感情を率直に表現してきた人と、感情をあまり表に出さずに育ってきた人では、喧嘩をしたときの反応が違う場合もあります。
こうした違いを理解していないと「どうしてそんな考え方をするの?」と相手を否定してしまうことがあります。
しかし、相手の考え方がどのように形成されてきたのかを知ることで、今までとは違った見方ができるかもしれません。
ただし、育った環境だけで性格や価値観が決まるわけではありません。本人の気質や経験、現在の状況なども含めて理解することが大切です。
この人と結婚して大丈夫?迷ったときに考えてほしいこと
結婚を迷っているときには、「相手のことが好きかどうか」だけで判断するのではなく、これからの生活を具体的に考えてみてほしいと思います。
私は、次のようなことを自分自身に問いかけてみることをおすすめしています。
- 相手に自分の本音や不安を伝えることができているか
- 意見が違ったときに、相手は自分の話を聞いてくれるか
- 自分も相手の考え方を理解しようとしているか
- どちらか一方だけが我慢していないか
- 問題が起きたときに、二人で解決しようとする姿勢があるか
- 今気になっている問題が、結婚後も続いた場合に受け入れられるか
特に最後の質問は、大切だと思っています。
「結婚すれば変わってくれるだろう」と考えるのではなく、今の状態が続いたとしても、自分はこの人と生活していきたいと思えるのか。
もちろん、すぐに答えを出す必要はありません。
しかし、結婚はこれからの人生に関わる大きな決断です。
不安を感じているのであれば、その気持ちを無視せず、一度立ち止まって考えてみることも必要ではないでしょうか。
結婚前のカップルカウンセリングでできること
結婚前に価値観の違いや相手との関係に不安を感じている場合には、カップルカウンセリングを利用することも一つの方法です。
カウンセリングでは、今どのような問題が起きているのかを整理し、お互いの性格や考え方、価値観の違いなどを確認していきます。
例えば、金銭感覚の違いがある場合でも、単にどちらの考え方が正しいかを決めるのではありません。
なぜ一方は貯蓄を大切にしているのか。
なぜもう一方はお金を使うことに価値を感じているのか。
それぞれの考え方を理解したうえで、二人が納得できる方法を考えていきます。
また、話し合いになると喧嘩になってしまう場合には、なぜ感情的になるのか、どのような言葉や態度が相手を傷つけているのかを整理し、具体的な改善方法を考えます。
結婚前のカウンセリングは、問題が起きているカップルだけでなく、これから結婚を考えている二人がお互いを理解するためにも役立つものだと思っています。
そして、カウンセリングは必ずしも二人で受ける必要はありません。
相手がまだ相談に前向きではない場合や、まずは自分の気持ちを整理したい場合には、お一人でのご相談も可能です。
結婚はゴールではなく、二人の生活の始まりです
結婚を考えるほど大切な相手だからこそ、気になることがあっても、なかなか言い出せないことがあると思います。
「こんなことを言ったら嫌われるのではないか」
「結婚の話がなくなってしまうかもしれない」
そのような不安から、自分の気持ちを抑えてしまう方もいらっしゃるでしょう。
しかし、結婚後の生活では、二人で話し合い、協力しなければならないことがたくさんあります。
だからこそ、結婚前から自分の気持ちを伝え、相手の考え方を理解することが大切なのです。
私は、結婚生活をうまく続けていくために必要なのは、価値観がすべて同じであることではないと考えています。
違いがあったときに、相手を否定するのではなく、二人で向き合い、解決していこうとする姿勢があること。
それが、これからの関係を築いていくうえで大切なのではないでしょうか。
結婚前の不安を、一人で抱え込んでいませんか?
「彼と結婚したいけれど、価値観の違いが気になる」
「彼女とこのまま結婚してよいのか迷っている」
「結婚前に、お互いの性格や考え方を理解しておきたい」
そのようなお悩みを抱えている方は、無理に答えを出そうとせず、一度ご自身の気持ちを整理してみてはいかがでしょうか。
私は夫婦問題カウンセラーとして、結婚後の問題だけでなく、交際中や結婚前のカップルのお悩みについてもご相談をお受けしています。
カウンセリングでは、お二人の性格や考え方、育った環境なども確認しながら、今感じている不安の原因を整理し、これからの二人に必要なことを一緒に考えていきます。
大切なのは、結婚するかしないかという結論を急ぐことではありません。
今の問題を理解し、自分自身が納得できる選択をすることです。
結婚してから後悔するのではなく、結婚する前にお互いを理解する。
そのための一歩として、カップルカウンセリングを活用していただければと思います。
お二人でのご相談はもちろん、お一人でのご相談も可能です。



