「彼と会うたびに喧嘩になってしまう」
「彼女に何度も同じことを注意しているのに、なかなか変わってくれない」
「仲直りしても、また同じことで喧嘩になってしまう」
好きで付き合っているはずなのに、なぜか喧嘩ばかりしてしまう。
そんな悩みを抱えている方はいらっしゃいませんか?
喧嘩をした後は、お互いに反省したり、もう同じことは繰り返さないと約束したりすることもあるでしょう。
しかし、しばらくすると、また同じようなことで喧嘩になってしまう。
そのようなことが続くと「私たちは相性が悪いのかな」「このまま付き合っていても大丈夫なのかな」と不安になることもあると思います。
私は夫婦問題カウンセラーとして、さまざまなご相談をお受けしていますが、夫婦だけでなく、交際中のカップルにも共通している問題があります。
それは、喧嘩のきっかけになった出来事ばかりに目を向け、その背景にある原因を理解できていないことです。
例えば、連絡が遅かったことが原因で喧嘩になったとしても、本当に問題なのは連絡の遅さだけなのでしょうか。
そこには、「もっと自分を大切にしてほしい」という気持ちや、「どうして自分の時間まで制限されなければならないのか」という考え方の違いがあるかもしれません。
今回は、カップルが同じ喧嘩を繰り返してしまう原因と、二人の関係を改善するために必要なことをお伝えします。
なぜカップルは同じ喧嘩を繰り返してしまうのでしょうか?
喧嘩を繰り返しているカップルの多くは、喧嘩になった出来事については話し合っていても、なぜその出来事でお互いが怒ったり、傷ついたりしたのかまでは理解できていないことがあります。
例えば、彼からの連絡が遅かったことに対して怒ったとします。
彼女は「どうして連絡してくれなかったの?」と責めます。
彼は「仕事が忙しかったんだから仕方ないだろう」と反論します。
すると彼女は、「忙しくても一言くらい連絡できるでしょう」とさらに怒ってしまう。
このようなやり取りが続けば、喧嘩になるのも無理はありません。
しかし、ここで考えていただきたいのは、それぞれが何を感じていたのかということです。
彼女は、連絡がなかったことで「自分は大切にされていないのではないか」と寂しさや不安を感じていたのかもしれません。
一方、彼は仕事で疲れている中、責められたと感じて腹を立てたのかもしれません。
つまり、彼女は安心したかったのに、彼には責められているように伝わってしまったのです。
このように、自分が伝えたかった気持ちと、相手が受け取った意味が違っていることが、喧嘩を繰り返す原因になる場合があります。
そして、その違いに気づかないままでは、同じような問題が起きるたびに喧嘩になってしまうのです。
育った環境や性格の違いが喧嘩につながることもある
私はカウンセリングの中で、相談者の方がどのような環境で育ち、どのような考え方を身につけてきたのかを大切にしています。
なぜなら、私たちが当たり前だと思っていることは、必ずしも相手にとっての当たり前ではないからです。
例えば、家族の中で何でも話し合って解決してきた人は、問題が起きたらすぐに話し合うことが大切だと考えるかもしれません。
一方、家庭の中であまり感情を表現してこなかった人は、喧嘩になったときに自分の気持ちをうまく言葉にできない場合もあります。
すると、一方は「どうして何も話してくれないの?」と不満を感じ、もう一方は「少し考える時間がほしいのに、どうして責められるのだろう」と感じることがあります。
どちらも、自分なりの方法で問題に向き合っているつもりかもしれません。
しかし、お互いの特徴を理解していなければ、相手の行動を誤解してしまうことがあります。
また、性格や考え方は育った環境だけで決まるものではありません。生まれ持った気質やこれまでの経験、現在の生活環境なども影響します。
大切なのは、相手の行動を見て「どうしてそんなことをするの?」と責める前に、なぜそのような反応になるのかを理解しようとすることです。
「普通はこうするでしょう」という考え方が喧嘩を増やす
カップルの喧嘩で、私が特に気になるのが「普通は」「恋人なら」「こうするべき」という言葉です。
「普通、恋人なら毎日連絡するでしょう」
「好きなら、言わなくてもわかるはず」
「付き合っているのだから、休日は一緒に過ごすべき」
このような考え方を持っていると、相手が自分の期待どおりに行動しなかったとき、不満や怒りが生まれやすくなります。
しかし、その「普通」は、どこから生まれたのでしょうか。
自分が育ってきた家庭の習慣かもしれませんし、これまでの恋愛経験から身についた考え方かもしれません。
一方、相手には相手の考え方があります。
例えば、一人の時間を大切にしたい人もいれば、恋人とはできるだけ一緒に過ごしたいと考える人もいます。
どちらが正しいという問題ではありません。
私は、このような「こうあるべき」という考え方が強くなるほど、相手の違う考えを受け入れにくくなる場合があると考えています。
大切なのは、自分の考え方を相手に押しつけることではなく、お互いの違いを理解し、二人が納得できる方法を見つけることです。
もちろん、約束を守ることや相手を尊重することまで、単なる価値観の違いとして片づけてよいわけではありません。
相手の気持ちを理解することと、問題のある行動を許すことは別なのです。
喧嘩になると、怒る人と黙る人がいるのはなぜ?
カップルのご相談でよく見られるのが、一方が感情的になり、もう一方が黙ってしまうという関係です。
例えば、彼女は問題を解決したくて、何度も彼に話しかけます。
しかし、彼は何も答えず、黙ってしまう。
すると彼女は「無視しないで!」「ちゃんと話してよ」とさらに怒ってしまいます。
彼はますます話したくなくなり、その場から離れようとするかもしれません。
このようなやり取りを繰り返しているカップルもいらっしゃるでしょう。
もちろん、男女が逆の場合もあります。
ここで大切なのは、怒っている人も黙っている人も、必ずしも相手を傷つけようとしているわけではないということです。
怒っている側は、相手にわかってほしい、問題を解決したいという気持ちが強いのかもしれません。
一方、黙っている側は、何を言えばよいのかわからなかったり、感情的なやり取りを避けたかったりする場合もあります。
しかし、お互いにその気持ちを理解できていなければ、怒る側はさらに怒り、黙る側はますます心を閉ざしてしまいます。
このような場合には、話し合いの方法を変える必要があります。
例えば、感情的になったときには一度話を中断し、落ち着いてから再開することです。
ただし、黙ってその場を離れるだけでは、相手は無視されたと感じるかもしれません。
「今は冷静に話せないから、30分後にもう一度話そう」
このように、話し合いを再開する時間を伝えておくと、お互いに安心しやすくなります。
カップルの喧嘩を減らすために、まず取り組んでほしい5つのこと
では、同じ喧嘩を繰り返さないためには、具体的に何をすればよいのでしょうか。
私は、まず次の5つを意識していただきたいと思っています。
① 喧嘩になった出来事と、自分の気持ちを分けて考える
例えば、相手が約束の時間に遅れてきたとします。
そのとき、「遅刻した」という出来事と、「自分は大切にされていないと感じた」という気持ちは別のものです。
自分が何に傷ついたのかを整理することで、相手にも気持ちを伝えやすくなります。
② 相手を責める言葉ではなく、自分の気持ちを伝える
「どうしていつも連絡してくれないの?」と責めるのではなく、
「連絡がないと心配になるから、遅くなるときは一言知らせてもらえると安心する」
というように、自分の気持ちと希望を伝えてみましょう。
相手を責めることと、自分の気持ちを伝えることは違います。
③ 相手の話を最後まで聞く
相手が話している途中で、
「でも、それは違う」
「だって、あなたが悪いでしょう」
と否定してしまうことはありませんか。
自分の考えを伝えることも大切ですが、まず相手が何を伝えようとしているのかを理解することが必要です。
理解することは、必ずしも同意することではありません。
④ 感情的になったときは、一度立ち止まる
怒りが強くなっているときには、冷静に考えることが難しくなります。
そのようなときは、すぐに言い返すのではなく、一度深呼吸をしたり、少し時間を置いたりすることも必要です。
ただし、問題を放置するのではなく、落ち着いた後に話し合いを再開することが大切です。
⑤ 同じ喧嘩を繰り返さないためのルールを決める
例えば、連絡の頻度が原因で喧嘩になるのであれば、二人が無理なく続けられる連絡方法を考えてみましょう。
また、喧嘩の最中に相手を傷つける言葉を使わない、過去の問題を何度も持ち出さないなど、話し合いのルールを決めることも役立ちます。
ただし、ルールは一方的に決めるものではありません。
二人が納得し、実際に続けられる内容にすることが大切です。
仲直りしただけで、問題が解決したと思っていませんか?
喧嘩をした後、どちらかが謝り、仲直りすることもあるでしょう。
しかし、私はここで一つ考えていただきたいことがあります。
それは、仲直りしたことと、問題が解決したことは同じではないということです。
例えば、彼が謝ってくれたことで彼女の怒りが収まったとしても、なぜ同じ問題が起きたのかを理解していなければ、また繰り返す可能性があります。
また、喧嘩を終わらせるために、どちらか一方がいつも我慢している場合もあるでしょう。
それでは、表面的には仲直りできていても、不満が少しずつ積み重なってしまいます。
本当に大切なのは、喧嘩が終わった後に、何が原因だったのか、次に同じことが起きたらどうするのかを二人で確認することです。
例えば、
「さっきは言い方がきつくなってしまったね」
「次からは、忙しいときに一言連絡するようにするね」
「私もすぐに責めるのではなく、まず事情を聞くようにするね」
このように、お互いが改善できることを具体的に考えることで、同じ喧嘩を減らしていくことにつながります。
喧嘩が多いカップルは、相性が悪いのでしょうか?
喧嘩が多いからといって、必ずしも相性が悪いとは限りません。
性格や価値観が違っていても、お互いの違いを理解し、歩み寄ることができれば、よい関係を築いていくことは可能です。
反対に、喧嘩が少ないからといって、必ずしもよい関係とは限りません。
どちらかが不満を言えずに我慢している場合もあるからです。
私は、カップルの相性を考えるとき、性格が似ているかどうかだけではなく、意見が違ったときにどのように向き合えるかが大切だと思っています。
自分の考えを伝えられること。
相手の考えにも耳を傾けられること。
そして、お互いに改善する努力ができること。
こうした関係を築いていくことが、長く付き合っていくうえでも大切になるでしょう。
ただし、暴力や威圧、人格を否定する言葉、強い束縛などが繰り返されている場合には、単なる相性や価値観の違いとして考えるべきではありません。
そのような場合には、無理に仲直りすることよりも、ご自身の安全や心の健康を優先してほしいと思います。
同じ喧嘩を繰り返しているなら、原因を見つめ直してみませんか?
「何度話し合っても、同じ喧嘩になってしまう」
「相手に変わってほしいけれど、どう伝えればよいのかわからない」
「好きな気持ちはあるのに、一緒にいると疲れてしまう」
そのようなお悩みを抱えている方もいらっしゃるでしょう。
私は、喧嘩を繰り返しているカップルに必要なのは、単に仲直りの方法を知ることだけではないと考えています。
なぜ同じ問題が起きるのか。
なぜ相手の言葉に強く反応してしまうのか。
なぜお互いの気持ちが伝わらないのか。
その背景にある性格や考え方、育った環境、価値観の違いなどを理解することが大切です。
私は夫婦問題カウンセラーとして、交際中のカップルのお悩みについてもご相談をお受けしています。
カウンセリングでは、お二人の話を伺いながら、問題が起きる原因を整理し、それぞれの性格や考え方に合った改善方法を考えていきます。
ただ「喧嘩をしないようにしましょう」とお伝えするのではなく、なぜ喧嘩になるのかを理解し、次に同じことが起きたときにどう対応すればよいのかを具体的に考えることを大切にしています。
結婚を考えているカップルであれば、なおさら、今のうちに問題を解決する方法を身につけておくことが大切だと思います。
「結婚すれば変わるだろう」と問題を先送りにするのではなく、今の二人に何が必要なのかを考えてみませんか。
お二人でのご相談はもちろん、お一人でのご相談も可能です。
好きなのに喧嘩ばかりしてしまう。その原因がわからず悩んでいる方は、一人で抱え込まずにご相談ください。









