セックスレスで拒否する側・される側の心理とは?夫婦のすれ違いと改善方法

セックスレスで拒否する側・される側の心理とは?夫婦のすれ違いと改善方法

「何度誘っても断られてしまう。もう愛されていないのだろうか」
「相手のことは嫌いではないけれど、どうしても性行為をしたいと思えない」
「このままセックスレスが続いたら、夫婦関係はどうなってしまうのだろう」

このような悩みを抱えているご夫婦はいらっしゃいませんか。

セックスレスは、夫婦にとって簡単には話し合えない、とてもデリケートな問題です。
拒否される側は、寂しさや不安を感じているかもしれません。一方、拒否する側も、相手を傷つけてしまうことに悩み、プレッシャーを感じている場合があります。
そして、お互いに自分の気持ちを理解してほしいと思っているのに、相手の気持ちがわからず、すれ違いが大きくなってしまうこともあります。

私は夫婦問題カウンセラーとして、セックスレスの問題を考えるとき、どちらが悪いのかを判断するのではなく、なぜ二人の気持ちがすれ違ってしまうのかを理解することが大切だと考えています。

今回は、性行為を拒否する側・拒否される側、それぞれの心理と、夫婦関係を改善するための方法についてお伝えします。

セックスレスで拒否される側が感じる3つの心理

性行為を求めても断られることが続くと、性欲が満たされないこと以上に、心が傷ついてしまう場合があります。

① 自分に魅力がなくなったのではないかという不安

「以前は求めてくれたのに、どうして今は違うのだろう」
「もう異性として見てもらえていないのではないか」
このように、自分の魅力や存在価値に不安を感じる方もいます。
特に、性行為を愛情表現として大切にしている人にとっては、拒否されることが、自分自身を否定されたように感じられる場合があります。
しかし、性行為を拒否する理由は、必ずしも相手への愛情がなくなったからとは限りません。
疲労や体調、精神的な余裕のなさなど、さまざまな事情が関係していることもあります。
それでも、拒否される側は理由がわからないため、自分に原因があるのではないかと考えてしまうのです。

② 愛情を感じられない寂しさや孤独感

性行為を通じて、パートナーとのつながりや安心感を得ている方もいます。
そのため、性行為がなくなると、夫婦としての距離まで広がってしまったように感じることがあります。

「同じ家に住んでいるのに、夫婦ではなく同居人のように感じる」
「もう自分は必要とされていないのではないか」

このような思いを抱えながらも、相手に伝えられず、一人で悩んでいる方もいるでしょう。

本当は、性行為だけを求めているのではなく、自分が愛されているという実感や、夫婦としてのつながりを求めている場合もあるのです。

③ 拒否された悲しみが怒りに変わる

何度も拒否されると、最初は悲しかった気持ちが、次第に不満や怒りへと変わってしまうことがあります。

「どうして自分の気持ちをわかってくれないのか」
「夫婦なのだから、少しは応じてくれてもいいのではないか」
そのように考えるようになり、相手を責めてしまう場合もあります。
しかし、責められた相手は、ますます性行為に対して負担を感じるかもしれません。
そして、拒否される側はさらに傷つき、二人の気持ちが離れていくという悪循環が生まれてしまうことがあります。

セックスレスで拒否する側が抱えている3つの心理

一方、性行為を拒否する側も、決して何も考えていないわけではありません。
相手を嫌いになったわけではなくても、性行為に応じられないことがあります。

① 相手を嫌いではないけれど、気持ちが向かない

仕事や家事、育児などで疲れていると、性行為に気持ちが向かなくなることがあります。
また、出産や更年期、健康状態の変化などによって、性欲や身体的な反応が変化する場合もあります。
しかし、拒否する側がその理由をうまく説明できないと、相手は「もう愛されていないのだろう」と受け止めてしまうことがあります。

本人にとっては、愛情と性欲は必ずしも同じではないのです。

② 断ることへの罪悪感やプレッシャー

「また断ったら、相手が傷つくかもしれない」
「機嫌が悪くなるのではないか」
「夫婦なのだから応じなければいけないのだろうか」

このように、拒否すること自体に負担を感じている方もいます。

そして、相手から誘われることがプレッシャーになり、次第にハグやキスなどのスキンシップまで避けるようになる場合があります。
本当は触れ合うことが嫌なのではなく、その先に性行為を求められることを不安に感じているのかもしれません。

こうした状態が続くと、夫婦の身体的な距離だけでなく、心の距離まで広がってしまうことがあります。

③ 日頃の夫婦関係に不満が残っている

性行為を拒否する背景に、日頃の夫婦関係への不満が隠れていることもあります。

例えば、
「普段は私の話を聞いてくれないのに、性行為だけ求めてくる」
「家事や育児の大変さを理解してもらえない」
「過去に傷つけられたことが、まだ心に残っている」

このような思いがあると、身体的な触れ合いを求められても、気持ちがついていかない場合があります。

つまり、セックスレスの問題を改善するためには、性行為だけでなく、普段の夫婦関係を見直すことが必要な場合もあるのです。

なぜ拒否する側と拒否される側は、すれ違ってしまうのでしょうか?

私が夫婦問題を考えるときに大切にしているのは、目の前の言動だけでなく、その言動の背景にある感情や考え方を理解することです。

例えば、夫が妻を性行為に誘ったとします。
妻は仕事や家事で疲れていて、その日は応じられませんでした。
夫は「また断られた。もう自分のことを好きではないのだろう」と感じ、傷ついてしまいます。
そして、妻に対して冷たい態度を取るようになります。
一方、妻は「疲れていることを理解してくれない」「性行為を断っただけで、どうして不機嫌になるのだろう」と不満を感じます。
その結果、妻はますます夫との触れ合いを避けるようになり、夫はさらに拒否されたと感じてしまう。

このように、お互いに違う理由で傷ついているにもかかわらず、その気持ちが相手に伝わらないことで、すれ違いが大きくなる場合があります。

大切なのは、どちらか一方を責めることではありません。

相手が何を感じ、なぜそのような反応をしているのかを理解することが、改善への第一歩になります。

性格や育った環境が、セックスレスの受け止め方に影響することも

同じように性行為を拒否されても、それほど気にならない人もいれば、深く傷ついてしまう人もいます。
この違いには、性格や考え方、これまでの経験などが影響している場合があります。

例えば、幼い頃から愛情を十分に感じられなかった経験がある人は、パートナーから拒否されたときに、見捨てられるような不安を感じる場合があります。
一方で、家庭の中で感情を表現する習慣が少なかった人は、自分の気持ちを言葉にしたり、相手の感情を受け止めたりすることが苦手な場合もあるでしょう。

ただし、育った環境だけで現在の性格や行動が決まるわけではありません。

また、
「夫婦なのだから性行為に応じるべき」
「愛しているなら拒否しないはず」
「夫婦なら言わなくても気持ちを察するべき」
といった考え方が強い場合もあります。

私は、このような「〜すべき」という考え方を、MUST思考として確認することがあります。
自分にとって当たり前の考え方であっても、相手にとっては違うかもしれません。
その違いを理解できないまま、自分の考え方を押しつけてしまうと、夫婦関係はさらに苦しくなってしまいます。

セックスレスを改善するための5つの方法

① 性行為の前に、お互いの気持ちを確認する

セックスレスについて話し合うとき、つい「どうして応じてくれないの?」と理由を求めてしまうことがあります。
しかし、相手を問い詰めるような言い方では、本当の気持ちを聞くことが難しくなってしまいます。

例えば、拒否される側は、「断られると寂しく感じることがある。でも責めたいわけではなくて、あなたが今どう感じているのか知りたい」と伝えてみましょう。

拒否する側も、話せる範囲で、「あなたのことが嫌いなわけではないけれど、今は性行為に気持ちが向かないことがある」と伝えることができるかもしれません。

大切なのは、その場で答えを出そうとすることではなく、安心して気持ちを話せることです。

② 性行為を目的としない関わりを増やす

セックスレスを改善しようとして、急にスキンシップを増やそうとする方もいます。
しかし、拒否する側がプレッシャーを感じている場合には、逆効果になることもあります。
まずは、一緒に食事をする、会話をする、二人で出かけるなど、性行為を目的としない時間を大切にしてみましょう。
お互いが望むのであれば、手をつないだり、ハグをしたりすることもよいでしょう。
ただし、触れ合うこと自体に抵抗がある場合には、無理に行う必要はありません。

大切なのは、相手が安心できる関わり方を見つけることです。

③ 拒否されたことと、愛情がないことを結びつけない

性行為を拒否されたとき、「もう愛されていない」と考えてしまう方もいます。
しかし、それは事実ではなく、自分自身の不安から生まれた解釈かもしれません。

例えば、相手は単に疲れているだけかもしれませんし、身体的な不調を抱えている可能性もあります。
もちろん、夫婦関係に不満がある場合もあるでしょう。

大切なのは、理由を確認しないまま、自分の中で結論を出さないことです。

④ 日頃の夫婦関係にある不満を整理する

セックスレスが長く続いている場合、性行為以外の問題が積み重なっていることがあります。
そのため、まずは普段の夫婦関係を振り返ってみましょう。

相手に対して不満を感じていることはないでしょうか。
言いたいことを我慢していないでしょうか。
相手の気持ちを理解しようとしているでしょうか。

このような問題を整理することで、セックスレスの背景にある本当の課題が見えてくる場合があります。

⑤ 二人だけで解決できないときは、専門家に相談する

長年続いているセックスレスの場合、拒否された側の傷ついた気持ちや、拒否する側のプレッシャーが積み重なっていることがあります。
そのため、話し合おうとしても感情的になったり、相手が話し合いを避けたりして、なかなか解決できないこともあるでしょう。

そのような場合には、第三者のサポートを受けながら、お互いの気持ちを整理することも一つの方法です。

セックスレスでも夫婦関係は修復できるのでしょうか?

セックスレスが続いているからといって、必ずしも夫婦間の愛情がなくなっているわけではありません。
ただし、お互いの気持ちを理解できないまま、拒否する・拒否されるというやり取りが続くと、次第に心の距離が広がってしまうことがあります。
夫婦関係を改善するために大切なのは、どちらか一方が我慢して相手に合わせることではありません。
性行為は、夫婦であってもお互いの意思を尊重することが基本です。
そして、セックスレスの改善とは、必ずしも性行為の回数を増やすことだけではありません。

お互いが安心して気持ちを伝えられる関係を取り戻すことも、大切な改善の一つなのです。

セックスレスの悩みは、夫婦それぞれの気持ちを理解することから

私は夫婦問題カウンセラーとして、セックスレスの問題を、単に性欲の違いや男女の考え方の違いとして捉えるのではなく、性格や育った環境、価値観、愛情表現の違い、日頃の夫婦関係など、さまざまな角度から考えています。

なぜ相手は性行為を拒否するようになったのか。
なぜ拒否されることで、これほど傷ついてしまうのか。
お互いの気持ちがすれ違う原因は、どこにあるのか。

こうした背景を整理することで、そのご夫婦に合った改善方法が見えてくる場合があります。

「セックスレスについて、どう話し合えばよいかわからない」
「拒否されることがつらい」
「相手を傷つけたくないけれど、性行為に応じることが負担になっている」

そのようなお悩みを抱えている方は、一人で悩まずご相談ください。

夫婦関係を改善するために大切なのは、どちらかが我慢することではなく、お互いの気持ちと、その背景にある問題を理解することです。

その第一歩を、一緒に考えていきましょう。

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セックスレスの実態をデータから知りたい方へ

セックスレスが夫婦関係にどのような影響を与えているのか、実際のアンケート結果や離婚との関係について知りたい方は、ユナイテッドクリニック様が公開している以下の記事も参考になります。

▶セックスレスによる離婚率は?結婚歴のある男女300名に聞いた実情 |【公式】ユナイテッドクリニック

心理的な視点だけでなく、客観的な調査データもあわせて知ることで、ご夫婦の現状をより冷静に見つめ直すきっかけになるでしょう。

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相談実績13,000件以上。日本カウンセリング学会会員。離婚相談、不倫問題、モラハラ・DV、発達特性夫婦の相談支援を行う。

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