アダルトチルドレン(AC)の影響:夫婦関係にどう影響するのか

アダルトチルドレン(AC)は、機能不全家庭で育ったことにより、成人後もさまざまな人間関係において困難を感じる状態です。


特に夫婦関係においては、過去の家庭環境が強く影響し、信頼関係の構築やコミュニケーションに問題が生じることがあります。

以下では、アダルトチルドレンが夫婦関係に与える具体的な影響と、家族内での事例について詳しく説明します。

アダルトチルドレンの特徴と夫婦関係への影響

過度な期待と失望

ACは、幼少期に親から十分な愛情や安心感を得られなかったため、パートナーに対して過度な期待を抱くことがあります。


「相手がすべてを満たしてくれるべきだ」という無意識の思い込みから、期待が外れたときに強い失望感や怒りを感じやすくなります。


例えば、「相手が自分をもっと理解してくれるはずだ」と期待する一方で、その期待に応えられないと激しく落ち込むことがあります。

恐れと自己防衛

ACは、親からの愛情が不安定であったり、拒絶や批判を受けて育った場合、自分を守るために他者との距離を取る傾向があります。


夫婦関係でも、相手に心を開くことを恐れ、自己防衛的な態度を取ることがよく見られます。
このため、本音を話すことが難しく、パートナーとの間に壁を感じることがあります。


例えば、パートナーからのちょっとした批判を過剰に受け取り、深く傷ついてしまうことがあります。

コミュニケーションの問題

機能不全家庭で育ったACは、効果的なコミュニケーションスキルが身についていない場合があります。
例えば、親が感情を表現しない家庭で育った場合、自分の感情をどう伝えていいのか分からない、または相手の感情を理解することが難しいと感じることがあります。


夫婦間でのコミュニケーションが不足すると、誤解が生じやすく、問題が深刻化することもあります。

家族や夫婦間での具体例

事例1: 過去のトラウマと夫婦の会話

ある夫婦では、妻が子どもの頃に親の不仲を目の当たりにして育ち、常に家の中が緊張状態にあった経験が影響していました。


成人して結婚した後も、夫との意見の食い違いがあるたびに、無意識に自分の意見を引っ込めてしまい、「どうせ言っても無駄だ」という思いから沈黙を守るようになりました。


これにより、夫は妻の本音がわからず、さらに距離ができてしまうという悪循環が生まれていました。

事例2: 過度な責任感とパートナーへの負担

夫が幼少期に家族の中で頼りにされすぎた経験から、成人後も過度に他者の期待に応えようとする癖がありました。


結婚後も、家事や育児、仕事において完璧であろうとし、パートナーにも同様の完璧さを求めました。


しかし、これが妻にとっては大きなプレッシャーとなり、妻が「自分は十分ではない」と感じるようになり、夫婦関係にひずみが生じてしまいました。

事例3: 愛情の表現が分からない夫婦

ある夫婦では、夫が子どもの頃に両親からの愛情表現がほとんどなく育ちました。


そのため、成人後も愛情を言葉や行動で表現することが苦手で、妻に対して感謝や愛情を示すことができませんでした。


妻は「自分は愛されていない」と感じ、不満が募りましたが、夫はそれが原因であることに気づかないままでした。


この結果、夫婦の間で不満が蓄積し、離れていく結果となりました。

アダルトチルドレンの夫婦関係改善のために

ACの影響が夫婦関係に及ぶことは少なくありませんが、改善のためのアプローチがあります。

  • 自己理解を深める: 自分がどのような影響を受けているのかを理解することは、問題解決の第一歩です。過去の経験が現在の行動にどのように影響しているかを考えることが重要です。
  • パートナーとの対話を重視する: お互いの気持ちや考えを正直に話し合う時間を持つことで、信頼関係を築く助けになります。感情を表現することが難しい場合でも、少しずつ練習を重ねることが大切です。
  • 専門家のサポートを受ける: カウンセリングやセラピーを利用することで、過去の影響から解放され、健康な関係を築くためのサポートを受けることができます。

「まゆみ夫婦問題相談オフィス」では、アダルトチルドレンのパートナーを持つために、信頼関係がうまく築けないご夫婦の相談に多く直面してまいりました。

アダルトチルドレンは、心の傷を持つ成人です。適切なサポートや治療、そばにいる方のアドバイスでその傷を癒やし、自己肯定力を育て信頼できる人間関係を築くことはできます。

ご夫婦間では聞く耳を持たれないことも、第三者の専門カウンセラーが入り客観的に判断することで、ご本人が受け入れてくださる例も多いので、外に助けを求めて良いのかと思います。

ぜひご夫婦揃ってのカウンセリングをご活用いただき自己理解を深めていただきたいと思います。自己理解へのステップを丁寧にサポートいたします。

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