「夫が浮気をしているかもしれない」
「妻の行動が怪しいけれど、証拠がない」
「興信所に相談してみたいけれど、何をしてくれるところなの?」
夫や妻の浮気を疑い始めたとき、興信所や探偵事務所への相談を考える方もいらっしゃると思います。
しかし、実際に利用したことがある方は、それほど多くないのではないでしょうか。
「興信所と探偵事務所は何が違うの?」
「浮気の証拠は本当に取れるの?」
「調査費用はどのくらいかかるの?」
「相談したら、必ず契約しなければならないの?」
このように、わからないことが多いと、相談すること自体に不安を感じてしまうものです。
私は夫婦問題カウンセラーとして、浮気や不倫に関するご相談もお受けしています。
そして現在は、興信所の専任カウンセラーとしても活動しています。
その中で大切だと考えているのは、浮気の事実を確認することだけではありません。
事実を知った後、ご自身がどうしたいのか、夫婦関係をどうしていきたいのかを考えることです。
今回は、興信所と探偵事務所の違いや浮気調査の内容、依頼する前に知っておきたいことについて、わかりやすくお伝えします。
1.興信所と探偵事務所は何が違うの?
興信所と探偵事務所は、名前が違うため、仕事内容も異なると思われるかもしれません。
一般的には、興信所は企業や個人の信用調査、探偵事務所は浮気調査や人探しなどを行うところ、というイメージがあります。
しかし、現在では両者の業務内容が重なっていることも多く、名前だけで明確に区別できるものではありません。
興信所でも浮気調査を行っていますし、探偵事務所でも企業に関する調査などを取り扱う場合があります。
また、法律上も、興信所という名称か探偵事務所という名称かによって、浮気調査の扱いが変わるわけではありません。
そして他人から依頼を受け、特定の人の所在や行動について聞き込み、尾行、張り込みなどによって調査し、その結果を報告する業務は、原則として探偵業法の対象となります。
そのため、浮気調査を依頼する場合には、興信所か探偵事務所かという名前よりも、適切に届出を行い、信頼できる調査をしているかどうかが重要です。
2.興信所ではどのような浮気調査をするの?
浮気調査では、依頼者から伺った情報をもとに、調査対象者の行動を確認していきます。
代表的な調査方法には、尾行や張り込みなどがあります。
例えば、配偶者が仕事を終えた後、どこへ向かうのか。
誰と会っているのか。
どのような場所に立ち寄っているのか。
こうした行動を、法律の範囲内で確認していきます。
調査の結果によっては、異性と一緒にいる様子や、特定の施設に出入りする様子などが写真や映像で記録されることもあります。
ただし、調査をすれば必ず浮気の証拠が取れるというわけではありません。
調査した日に不倫相手と会わないこともありますし、行動を十分に確認できない場合もあります。
また、探偵業者だからといって、他人の住居に無断で立ち入ったり、違法な方法で個人情報を取得したりできるわけではありません。
興信所に依頼すれば何でも調べられる、ということではないのです。
依頼する際には、どのような調査ができるのか、何がわかる可能性があるのかを事前に確認することが大切です。
3.浮気調査をすれば、不倫の証拠は必ず取れる?
浮気調査を検討している方にとって、最も気になるのは「証拠が取れるのか」ということではないでしょうか。
ここで知っておいていただきたいのは、浮気を疑う材料と、法律上の不貞行為を示す証拠は必ずしも同じではないということです。
例えば、配偶者が異性と食事をしていたという事実だけでは、不貞行為があったと判断できるとは限りません。
一方、ラブホテルへの出入りなどを記録した写真や映像は、不貞行為を判断する際の重要な材料になる場合があります。
ただし、写真が1枚あれば必ず十分というものではなく、証拠の内容や前後の状況によって評価は異なります。
また、調査を依頼したからといって、希望する証拠が必ず得られるわけでもありません。
そのため、調査を検討する際には、何のために証拠が必要なのかを考えることが重要です。
例えば、離婚や慰謝料請求を考えている場合には、どのような証拠が必要になるのか、弁護士に確認することも大切です。
一方、夫婦関係の修復を希望している方の場合には、事実を確認することが今後の話し合いを考えるきっかけになることもあります。
事実確認と夫婦関係の修復は、分けて考える必要があります。
4.興信所への調査費用はどのくらいかかるの?
興信所への相談をためらう理由の一つに、調査費用への不安があります。
浮気調査の料金は、調査する時間や日数、調査員の人数、調査内容などによって異なります。
料金体系も業者によって違いがあり、時間単位で料金が発生するものや、一定の調査内容をまとめたプランなどがあります。
また、基本料金とは別に、交通費や車両費、報告書作成費などが必要になる場合もあります。
そのため、広告に表示されている金額だけで判断しないことが大切です。
特に確認していただきたいのは、最終的にどのくらいの費用がかかる可能性があるのかという点です。
調査が長引いた場合に追加料金が発生するのか。
途中で調査を終了した場合にはどうなるのか。
希望する証拠が得られなかった場合、料金はどうなるのか。
こうしたことを契約前に確認しておく必要があります。
また、浮気を疑っているからといって、必ず高額な調査を依頼する必要があるわけではありません。
何を確認したいのか、どの程度の調査が必要なのかを相談し、ご自身が納得できる範囲で判断することが大切です。
5.興信所を選ぶときに確認したいこと
興信所や探偵事務所を選ぶ際には、料金だけでなく、信頼できる業者かどうかを確認することが重要です。
まず、探偵業を営む事業者には、公安委員会への届出が必要です。
営業所やウェブサイトなどで、探偵業法に基づく標識を確認しましょう。
ただし、届出をしているからといって、調査の技術やサービスの質が保証されるわけではありません。
また、契約する前には、調査内容や料金、追加費用、契約解除に関する事項などについて、書面による説明を受ける必要があります。
こうした説明が不十分な場合には、その場で契約を決めず、慎重に考えたほうがよいでしょう。
特に注意したいのは、
「絶対に証拠が取れます」
「今すぐ契約しないと手遅れになります」
などと、調査結果を保証したり、不安をあおって契約を急がせたりする説明です。
浮気を疑っているときは、精神的にも不安定になりやすいものです。
だからこそ、相談者の話を丁寧に聞き、できることとできないことをきちんと説明してくれる業者を選ぶことが大切です。
※探偵業の届出や契約時の説明義務については、警察庁「探偵業について」でも確認できます。
6.興信所に相談したら、必ず調査を依頼しなければならないの?
「相談だけでも大丈夫なの?」
「話を聞いたら、断りにくくなるのでは?」
このように心配される方もいらっしゃるでしょう。
しかし、相談したからといって、必ず調査を依頼する必要はありません。
見積もりや説明を受けたうえで、依頼しないという選択もできます。
私は、浮気を疑っているすべての方に調査が必要だとは考えていません。
例えば、配偶者の行動に少し変化があっただけで、ほかに不自然な点がない場合には、まず夫婦で話し合うことが適切な場合もあります。
反対に、説明の食い違いが続いている、客観的な事実を確認したうえで今後の判断をしたいという場合には、専門家への相談が役立つこともあるでしょう。
大切なのは、調査を依頼することではなく、ご自身が何を知りたいのか、何のために調べるのかを明確にすることです。
7.浮気調査を依頼する前に考えておきたいこと
ここは、夫婦問題カウンセラーとして、特にお伝えしたい部分です。
浮気を疑っている方の多くは、「本当のことを知りたい」と思っていらっしゃいます。
しかし、私はその先についても考えていただきたいと思っています。
もし浮気が事実だった場合、どうしたいのでしょうか。
不倫相手との関係を終わらせてほしいのでしょうか。
夫婦関係を修復したいのでしょうか。
それとも、離婚も含めて今後の生活を考えたいのでしょうか。
もちろん、実際に浮気が発覚するまでは、自分がどうしたいのかわからないこともあるでしょう。
今すぐ結論を出す必要はありません。
ただ、調査によって事実がわかったとしても、その後の問題が自動的に解決するわけではないことは知っておいていただきたいのです。
例えば、浮気の証拠が取れたとしても、相手が不倫関係を終わらせようとしない場合があります。
謝罪はしても、十分な反省が見られない場合もあるでしょう。
反対に、浮気をした側が関係を終わらせ、夫婦関係をやり直したいと希望することもあります。
しかし、その場合でも、浮気をされた側がすぐに相手を信じられるとは限りません。
浮気の事実を明らかにすることと、夫婦の信頼関係を取り戻すことは別の問題なのです。
だからこそ、調査を検討する段階から、今後の夫婦関係についても考えておくことが大切だと思います。
8.浮気の背景にある夫婦関係の問題も見つめ直す
私は夫婦問題のカウンセリングで、浮気や不倫の問題だけでなく、それまでの夫婦関係についてもお話を伺っています。
例えば、夫婦の会話が少なくなっていなかったでしょうか。
お互いの気持ちを理解しようとする時間はあったでしょうか。
不満があっても、我慢したり、言い争いになったりしていなかったでしょうか。
夫婦関係がうまくいかなくなる背景には、性格や育った環境、考え方、価値観の違いなどが影響している場合があります。
例えば、一方は「家族のために働くことが愛情表現だ」と考えていても、もう一方は「一緒に過ごす時間がほしい」と感じているかもしれません。
また、何か問題が起きたとき、一方はすぐに話し合いたいのに、もう一方は気持ちが落ち着くまで一人になりたいと考える場合もあります。
こうした違いを理解できないまま生活していると、お互いに不満や寂しさを抱えることがあるのです。
ただし、ここで誤解していただきたくないことがあります。
夫婦関係に問題があったとしても、浮気や不倫をしてよい理由にはなりません。
浮気をするかどうかは、本人の選択と責任です。
そのうえで、夫婦関係を修復したい場合には、それまでのすれ違いを整理することも必要になるでしょう。
私は、どちらか一方を責めるだけではなく、それぞれの性格や考え方、行動の特徴を確認しながら、今後どのような関係を築いていけるのかを考えています。
9.興信所と夫婦問題カウンセラー、それぞれの役割とは?
興信所と夫婦問題カウンセラーでは、役割が異なります。
興信所は、調査によって事実を確認することを主な役割としています。
一方、夫婦問題カウンセラーは、相談者の気持ちや夫婦関係の問題を整理し、今後どうしていくかを一緒に考える役割を担っています。
例えば、浮気を疑っている段階では、事実を確認する必要があるのかを考えることができます。
浮気が発覚した後には、夫婦関係を修復したいのか、離婚を考えるのか、気持ちを整理するところから始めるのかを考えていきます。
そして、夫婦関係の修復を希望する場合には、なぜ信頼関係が崩れてしまったのか、今後どのような行動が必要なのかを具体的に整理していきます。
私は現在、興信所の専任カウンセラーとしても活動しています。
そのため、浮気を疑っている段階からご相談をお受けし、必要に応じて調査という選択肢についてもご案内できます。
もちろん、調査が必要かどうかは、ご相談内容やご本人の希望によって異なります。
興信所に依頼することが目的ではなく、相談者が納得できる選択をするためのサポートを大切にしています。
興信所への相談を迷っている方へ
夫や妻の浮気を疑っていても、証拠がない。
本人に聞いても、本当のことを話してくれているのかわからない。
このまま疑い続けるのもつらいけれど、浮気が事実だった場合にどうすればよいのかもわからない。
そんな不安を抱えている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、今すぐ調査を依頼したり、離婚するかどうかを決めたりする必要はありません。
まずは、今どのような状況にあるのかを整理することから始めてみませんか。
浮気の事実を確認したいのか。
不倫相手との関係を終わらせてほしいのか。
夫婦関係をもう一度やり直したいのか。
相談者によって、望んでいることは異なります。
私は夫婦問題カウンセラーとして、浮気や不倫の問題だけでなく、夫婦それぞれの性格や育った環境、考え方の違いなども含めてお話を伺っています。
また、必要に応じて興信所との連携も可能です。
「浮気を疑っているけれど、どうしたらよいかわからない」
「興信所に依頼するべきか迷っている」
「浮気が事実だったとしても、できれば離婚したくない」
そのようなお悩みを抱えている方は、一人で悩まずにご相談ください。
私は事実確認を検討する段階から、浮気発覚後の夫婦関係の修復まで、それぞれの状況に合わせて今後の方向性を一緒に考えていきます。
一人で悩まれる前にまずは一度ご相談いただけたらと思います。









