13,000件以上の相談からわかった夫婦問題ランキング【現役夫婦カウンセラーが解説】

ご相談の多い夫婦問題ランキング7

これまで13,000件以上の夫婦やご家族のお話を伺ってきましたが、ご相談内容には驚くほど共通点があります。

もちろん、ご夫婦の性格や育った環境、置かれている状況は一組として同じではありません。

それでも、「話し合いができない」「価値観が合わない」「浮気や不倫」「モラハラ」「セックスレス」など、多くのご夫婦が同じような壁にぶつかっています。

この記事では、私がご相談を通して特に多いと感じた夫婦問題をランキング形式でご紹介します。

相談室で実際によくお聞きするエピソードも交えながら、それぞれの背景や改善のヒントについてお伝えしていきます。

夫婦問題の相談ランキング

第1位 会話ができない・話し合いにならない

私の相談室で、一番多いご相談がこの「話し合いができない」というお悩みです。

「話しかけても返事をしてくれません。」

「話し合おうとすると、いつもケンカになってしまいます。」

「何を伝えても分かってもらえないんです。」

そんな言葉を、本当にたくさん聞いてきました。

ある40代の奥様は、初めてお会いしたとき、こんなことをおっしゃいました。

「今では必要最低限のことしか話しません。同じ家に住んでいるのに、夫婦というより同居人みたいなんです。」

そう言って、静かに涙を流された姿が今でも忘れられません。

でも、お話を丁寧に伺っていくと、最初から会話がなかったご夫婦は、ほとんどいないのです。

結婚したばかりの頃は、他愛のない話をして笑い合っていた。

休日には一緒に出かけて、将来のこともたくさん話していた。

それが、仕事や子育てに追われる毎日の中で、少しずつ気持ちがすれ違い、何度も伝えようとしては傷つき、「もう話しても無駄かもしれない」と諦めるようになってしまうのです。

一方で、ご主人のお話を聞くと、

「責められているように感じて、どう返事をしたらいいのか分からない。」

そんなお気持ちを打ち明けられることも少なくありません。

同じ出来事でも、ご本人たちはまったく違う景色を見ていることが、本当によくあります。

だから私は、「話し合いができない」という結果だけを見るのではなく、どうして話し合えなくなってしまったのかという経緯を、お二人と一緒に整理することを何より大切にしています。

話し合いが苦しくなっているご夫婦ほど、「ちゃんと話さなければ」と頑張り過ぎています。

まずは問題を解決しようとするのではなく、「相手の話を最後まで聞く時間」を10分だけ作ることから始めてみることをおすすめしています。

第2位 性格・価値観の違い

「先生、普通はこうしますよね?」

この「普通」という言葉も、相談室で本当によく耳にします。

たとえば、

「お金は将来のために貯めておきたい」というご主人。

一方で、

「今しかできない子どもとの思い出に使いたい」という奥様。

どちらも間違っているわけではありません。

また、こんなご夫婦もいらっしゃいました。

奥様は、「使った食器はすぐ洗うのが当たり前」と思っていました。

でも、ご主人は「まとめて洗えばいい」と考えていたのです。

ほんの小さなことのようですが、こうした「当たり前」の違いが毎日積み重なると、

「どうして分かってくれないんだろう?相手がおかしい。」

そんな気持ちへと変わってしまいます。

でも実際には、お互い相手を困らせようとしているわけではないことがほとんどです。

育ってきた家庭が違えば、家事のやり方も、お金の考え方も、親との付き合い方も違って当然です。

だから私は、「どちらが正しいか」を決めることはせず、まずはお互いの「普通」を知ることをすすめています。

「そういう家庭で育ったんだね。」

その一言が言えるようになるだけで、ご夫婦の空気がやわらぐのではないでしょうか。

価値観の違いをなくそうとする必要はありません。

それよりも、「我が家ではどうしていこうか」と、お二人だけのルールを一緒につくっていくことが、長く穏やかに暮らしていくために必要なことではないでしょうか。

第3位 浮気・不倫

浮気や不倫をきっかけに相談へ来られるご夫婦も、とても多くいらっしゃいます。

ただ、不思議なことに、お話を伺っていると、最初は「浮気をされたことが許せない」と話されていた方が、途中からまったく違うお気持ちを口にされることがあります。

「何年も私の気持ちを話せなかったことが、一番つらかったんです。」

そうおっしゃる方は少なくありません。

浮気は、もちろん夫婦関係を大きく揺るがす出来事です。

でも、相談を重ねる中で見えてくるのは、浮気だけが問題だったケースは、実はそれほど多くないということです。

その前から会話が減っていたり、お互いが寂しさを抱えたまま生活していたり、気持ちを伝えられない関係が何年も続いていたり…。

さまざまなことが積み重なった先に、浮気という出来事が起きているご夫婦が多いように見受けます。。

カウンセリングでは、「これから夫婦としてどう生きていきたいのか」を考えるために、浮気だけを見るのではなく、その背景にも目を向けて整理していきます。

浮気により、お互いが何を感じ、何を失い、これからどうしたいのかを整理する時間を持ちましょう。再構築できるかどうかは、その後のお互いの向き合い方が大きく影響します。

第4位 モラハラ・暴言・DV

毎日相手の顔色をうかがいながら生活するって、大きなストレスですよね。

そんな毎日が続くと、自分の気持ちを伝えることさえ怖くなってしまいます。

一方で、加害者とされる側のお話を聞くと、

「そんなにつらい思いをさせているとは思っていませんでした。」

と平然とおっしゃることも多いのです。

育った環境やコミュニケーションのクセが影響していることもありますが、相手を傷つける言動が続いている場合には、まずその事実を認識し、改善へ向けて取り組んでいきます。

なお、身体的な暴力や身の危険がある場合には、安全を最優先にし、専門機関への相談をおすすめしています。

第5位 ADHD・ASDなど発達特性によるすれ違い

ここ数年で、特に増えたと感じているご相談です。

以前は、

「夫の性格なんでしょうか。」

というご相談が多かったのですが、最近では、

「発達特性が関係しているのでしょうか。」

というご相談へ変わってきました。

相談室では、

「何度お願いしても忘れてしまう。」

「話がかみ合わなくて、私だけが怒ってしまう。」

そんな毎日の積み重ねに疲れ切って来られる方も少なくありません。

でも、お話を伺っていると、ご本人に悪気もないし、喧嘩になったことをそこまで気に留めていなかったり、何が悪かったのかよくわからないということも本当に多いのです。逆によくわからなくて困っているという印象を受けます。

特性を知らないままですと、接し方が変わりません。相手を知って、理解し、伝わるよう努力する。普通の家庭より大変かもしれませんが、伝え方や役割分担を少し変えただけで、スムーズに日常生活が進むこともあります。「喧嘩が明らかに少なくなりました」と笑顔で報告してくださるご夫婦もいらっしゃいました。

相手を変えようとするよりも、「この人にはどんな伝え方が伝わりやすいのか」を探していくことが大切だなと改めて考えさせられました。

第6位 セックスレス

とてもデリケートな問題ですが、ご相談は非常に多くあります。

誘っても断られる→ 愛されていないように感じる → 夫婦でいる意味があるのか?と悶々と言えない悩みを抱えてお話しされます。

「自分は必要とされているのか」「愛されているのか」という不安は、ご夫婦の心の距離にも影響していきます。

もちろん、セックスレスになる理由はご夫婦によってさまざまです。

仕事の疲れや体調の変化、子育て、価値観の違い…。

背景は一つではありません。

まずは、お互いが何を感じていたのか、本当は何を伝えたかったのか。

私とのカウンセリングでは、その気持ちを少しずつ言葉にしていくことから始めています。

第7位 子育て・家事・役割分担

お子さんが生まれてから、夫婦関係が変わってしまったというご相談も数多くあります。

相談室では、子育ての話から始まったはずが、気づけばお互いの苦しさを打ち明け合う場面になることがよくあります。

奥様は、「家事も育児も自分ばかりが頑張っている」と感じ、ご主人は、「家族のために働いているのに、何をしても認めてもらえない」と話されることがあります。

お互いの頑張りが相手に伝わっていないことや、感謝の言葉、互いを褒め合う気持ち、そんなものが日常の忙しさに紛れて欠落しているのかもしれません。

「ここを手伝ってくれると助かるな。」

そんなふうに、してほしいことを具体的に伝えてみましょう。

そして、やってくれたときには、「ありがとう」と素直に感謝を伝えることも忘れないでください。

人は誰でも、自分の存在を認められ、必要とされると嬉しいものです。

その小さな積み重ねが、夫婦の空気を少しずつ変えていくことがあります。

夫婦カウンセリングが必要とされる現代

以前は、相談室に来られる方から、

「こんなこと相談してもいいんでしょうか……。」

と、少し申し訳なさそうに言われることがよくありました。

ところが最近は、

「もっと早く来ればよかったです。」

そんな言葉をいただくことが増えています。

夫婦カウンセリングを受けることへの抵抗が、以前より少なくなってきているのかもしれません。

では、なぜ相談する方が増えているのでしょうか。

私は、時代の変化も大きく影響しているように感じています。

今は共働きのご家庭が増えました。

仕事が終わって帰宅すれば、今度は家事や育児が待っています。

毎日時間に追われ、「今日どうだった?」とゆっくり話す時間さえ取れないご夫婦も少なくありません。

そんな日々を何年も続けているうちに、気づけば会話が減り、お互いの気持ちが少しずつすれ違ってしまうのです。

また、SNSでさまざまな夫婦の暮らしを見る機会も増えました。

「あの夫婦は仲が良さそうなのに、どうしてうちは……。」

そんなふうに、自分たちと比べて苦しくなってしまう方もいらっしゃいます。

さらに最近は、ADHDやASDなど発達特性について知る機会も増えました。

以前なら「性格の問題」「相性が悪いだけ」と考えられていたことが、「もしかすると特性が関係しているのかもしれない」と理解されるようになってきています。

私は、夫婦カウンセリングは特別な人だけが受けるものではないと思っています。

実際に相談に来られる方から、

「うちだけがおかしいんでしょうか。」

と聞かれることがありますが、私は、いつもこうお答えしています。

「いいえ。同じように悩んでいるご夫婦は、本当にたくさんいらっしゃいますよ。」と。

多くのご夫婦に共通していること

たくさんのご相談をお受けしてきて、私が何より感じていることがあります。

それは、多くのご夫婦は「愛情がなくなった」から苦しんでいるのではない、ということです。

本当は分かってほしい。本当は大切にしてほしい。

そんな気持ちが、うまく言葉にならず、怒りや不満という形で表れてしまっているご夫婦を、私は何度も見てきました。

相談が進むにつれて、最初はお互いを責め合っていたご夫婦が、

「そんなふうに思っていたなんて知らなかった。」

と涙を流される場面も、一度や二度ではありません。

だから私は、言葉の奥にある気持ちを一緒に整理することを大切にしています。

よくある質問

夫婦カウンセリングは一人だけでも受けられますか?

はい、お一人の場合は、個別カウンセリングをご選択ください。

ご自身の考えやお気持ちを整理したうえで、ご夫婦でのカウンセリングへ進まれる方もいらっしゃいます。当オフィスは実際に相談室でお話する対面カウンセリングと、Zoomやお電話などでご相談をお受けするオンラインカウンセリングを導入しておりますので、ご都合のよい方法をお選びください。

どんなタイミングで相談すればいいですか?

「どうしたらいいか分からない」と感じたときが相談のタイミングです。

「離婚を決めてから」では、ご夫婦の仲を修復するには遅すぎるかと思います。

夫(妻)が相談を嫌がります。

まずはお一人でご相談ください。

お一人の考え方や接し方が変わることで、夫婦関係が良い方向へ動き出すことも少なくありません。ご希望であれば、私のほうからもパートナー様へご連絡をとります。

本当に夫婦関係は改善できますか?

ご夫婦の状況によって異なりますが、原因を整理し、お互いの気持ちを理解することで改善へ向かうケースを私は数多く見てきました。

もしお二人が同じ気持ちを少しでも持っているなら改善できる可能性は高くなります。逆に気持ちを整理すると、改めて違いが浮き彫りになり、離婚を決意される方もいらっしゃるので一概にはいえません。

まとめ

今回ご紹介したランキングは、私が13,000件以上のご相談をお受けしてきた中で、特に多かった夫婦問題です。

この記事を読んで、うちも同じかもしれないと感じた方もいらっしゃるかもしれません。

夫婦は、一番近い存在だからこそ、言葉にしなくても分かってくれると思ってしまいます。

その小さな思い違いが積み重なり、いつの間にか心の距離ができてしまうのです。

少しでも早い段階で、お互いの気持ちを整理する時間を持っていただきたいと思っています。

カウンセリングでお話しを整理していくうちに、問題の原因が見え、これまで考えなかった相手の気持ちが少しずつ理解できるようになり、関係が変わり始めるご夫婦もたくさんいらっしゃいます。

もし今、一人で悩み続けているのであれば、抱え込まずに相談するという選択肢があることを、ぜひ思い出してくださいね。

カテゴリー: 夫婦問題カウンセラーのコラム

夫婦カウンセラー大塚麻由実

この記事を書いた人

夫婦カウンセラー 大塚麻由実

相談実績13,000件以上。日本カウンセリング学会会員。離婚相談、不倫問題、モラハラ・DV、発達特性夫婦の相談支援を行う。

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