
ご相談にいらしたときの状況
「夫が浮気をしていたことがわかりました。夫はもう別れたと言っていますが、どうしても信じることができません。
でも、子どももいますし、私は離婚したくないんです」
Nさんは、ご主人の浮気が発覚してから、毎日不安な気持ちを抱えて生活されていました。
ご主人は浮気を認め、謝罪し、相手の女性とは別れたと話しているそうです。
しかし、Nさんはご主人の帰宅が少し遅くなるだけで不安になり、スマートフォンを見ている姿にも敏感に反応してしまうようになりました。
「本当に別れたの?」「また嘘をついているんじゃないの?」
何度も確認してしまい、そのたびに夫婦喧嘩になってしまうとのことでした。
ご主人からは「もう終わったことなのに、いつまで責められるのか」と言われ、Nさんはさらに傷ついていました。
離婚したいわけではない。
できることなら、もう一度夫を信じたい。
それなのに、どうしても疑ってしまう自分にも疲れ果てている状態でした。
カウンセリングで見えてきたこと
私はまず、Nさんが今どのような気持ちで生活されているのか、そして浮気が発覚するまでの夫婦関係について詳しくお話を伺いました。
その中で、Nさんは以前からご主人に対して、自分の気持ちを我慢することが多かったと話してくださいました。
一方、ご主人は、自分の気持ちを言葉にすることが苦手で、夫婦間で不満があっても話し合うことを避ける傾向があったようです。
さらに、ご主人について伺っていくと、人から認められたい、必要とされたいという気持ちが強い一面も見えてきました。
もちろん、こうした性格や夫婦間の問題があったからといって、浮気が正当化されるわけではありません。
浮気をするという行動を選んだ責任は、浮気をした本人にあります。
ただ、今後同じことを繰り返さないためには、なぜ浮気に至ったのか、その背景にある考え方や心理を理解することも必要です。
また、Nさんが何度もご主人を疑ってしまうのは、単に嫉妬深い性格だからではなく、
信頼していた相手に裏切られたことで、再び傷つくことへの強い不安が生まれていたのです。
Nさんにとって必要だったのは、無理に浮気を忘れることでも、すぐにご主人を許すことでもありませんでした。
まずは傷ついた気持ちを整理し、ご主人が本当に信頼を取り戻すための行動を取れるのか、見極めていくことが大切でした。
夫婦関係を修復するために提案したこと
私はNさんに、次のようなお話をしました。
「ご主人を信じたいと思っても、今すぐ信じられなくて当然です。
大切なのは、無理に信じようとすることではなく、ご主人が信頼を取り戻すために何をしてくれるのかを見ていくことです」
そして、夫婦関係を修復していくために、次の3つを提案しました。
① 浮気について話し合う時間とルールを決める
不安になるたびに問い詰めてしまうと、夫婦ともに感情的になり、必要な話し合いができなくなってしまうことがあります。
そこで、浮気について確認したいことや不安に思っていることを整理し、落ち着いて話し合える時間を設けることを提案しました。
ただし、ご主人が「もう終わったこと」として話し合いを拒否するのではなく、Aさんの不安や疑問に誠実に向き合うことが必要です。
② ご主人が信頼を取り戻すための具体的な行動を決める
浮気をした側が「もうしない」「信じてほしい」と言うだけでは、失われた信頼を取り戻すことは難しいものです。
例えば、帰宅が遅くなるときには事前に連絡する、浮気相手との関係を断つ、約束を守るなど、安心につながる行動を積み重ねることが大切です。
また、なぜ浮気をしてしまったのか、ご主人自身が自分の考え方や行動を振り返ることも必要になります。
③ 浮気を繰り返さないために、性格や考え方を見直す
私は、浮気の再発防止には、単に「もうしない」と約束するだけでは不十分であると考えています。
例えば、人から認められたいという承認欲求が強い方、自分の欲求を優先しやすい方、嫌なことから逃げてしまう方など、浮気に至る背景は人によって異なります。
そのため、ご本人の性格や考え方、育ってきた環境なども含めて分析し、どのような場面で問題のある行動を選びやすいのかを理解することが重要です。
そして、自分の欲求や感情を適切にコントロールすること、夫婦間で不満があれば話し合うことなど、具体的な行動改善につなげていきます。
カウンセリングを通して見えてきた変化
Nさんは、カウンセリングを通して、自分がなぜこれほどまでに不安になり、ご主人を疑ってしまうのかを少しずつ理解できるようになりました。
また、これまでは「信じなければいけない」と自分に言い聞かせていましたが、無理に信じようとする必要はないと考えられるようになりました。
大切なのは、ご主人の言葉だけではなく、これからの行動を見て判断していくことです。
夫婦関係の修復は、浮気をされた側だけが努力してできるものではありません。
浮気をした側が自分の行動に責任を持ち、相手の傷ついた気持ちを理解し、信頼を取り戻すための努力を続けることが必要です。
Nさんも、ご主人の変化を見ながら、焦らずに今後の夫婦関係を考えていけるようになっていきました。
カウンセラーからのメッセージ
浮気が発覚したとき、多くの方は「どうして浮気をしたのか」「もう二度としないと言っているけれど、本当に信じていいのか」と悩まれます。
そして、離婚したほうがいいのか、それとも夫婦関係を修復できるのか、答えが出せずに苦しんでいる方も少なくありません。
私は、浮気問題のカウンセリングでは、浮気をした事実だけでなく、なぜそのような行動に至ったのか、その人の性格や考え方、心理的な背景まで理解することを大切にしています。
例えば、承認欲求が強いのか、自分の欲求を優先してしまうのか、問題から逃げる傾向があるのか…。
その背景は一人ひとり違います。
また、浮気をされた側にも、育ってきた環境や性格によって、不安の感じ方や気持ちの表し方に違いがあります。
だからこそ、一般的なアドバイスだけではなく、それぞれの性格や夫婦関係に合った改善方法を考える必要があるのです。
そして、もう一つ大切なことがあります。
浮気を許すことと、夫婦関係を修復することは同じではありません。
無理に許そうとする必要はありませんし、浮気をされた側が我慢し続ける必要もありません。
お互いが問題と向き合い、これからどのような夫婦関係を築いていくのかを考えることが大切です。
現在、私は探偵社と連携し、そちらの夫婦問題の専任カウンセラーとしても活動しています。
浮気の疑いがある段階から、浮気が発覚した後の気持ちの整理、離婚するか修復するかという判断、そして夫婦関係の再構築まで、ご相談者さまの状況に合わせてサポートしています。
浮気をされたからといって、必ずしも離婚だけが答えではありません。
一方で、どのような状況でも修復を目指すことが正しいわけでもありません。
大切なのは、ご自身がこれからどうしていきたいのか、そして、そのために何が必要なのかを見極めることです。
一人で悩み続ける前に、ぜひ一度ご相談ください。
※本事例は、ご相談者さまのご了承を得て掲載しています。プライバシー保護のため、お名前・年齢・家族構成などは一部変更しています。

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